沖縄のスナック

ブラジルの次は沖縄だ。沖縄というのも陽気なところで、そこで育つ人々もなるほど陽気な人が多い。自殺率が低い都道府県というのもうなずける。陽気な人達は踊り出すと相場が決まっていると言われてもうなずいてしまうかもしれない。それくらいに沖縄県勢も踊りに踊る。

沖縄出身の知り合いに連れられて訪ねた都内某所のスナックは、沖縄出身の60代と見受けられるママが切り盛りしている、席はカウンター6~7席とテーブルが1つある小さな店だった。そしてこのママを中心に、お手伝いさんと客とが踊るのだった。踊ることを目当てにスナックに来るのだろうか?

沖縄の踊りはイメージ通りと言っていいだろうスローなもので、もちろん音楽に合わせて踊るのだが、その音楽はそれだけ聞けば非常に心が洗われるものだ。しかし踊らなければならないとすればそれはまた別の話だ。宴もたけなわの頃、音楽が流れて人々が分け隔てなく踊り出した頃、嫌な予感はした。しかし私は踊らなかった。踊りたいわけではなかったが、半ば止められた。知り合いに訳を聞いて曰く、「沖縄の踊りというのは踊る人と同じくらい見る人が重要で、僕は踊るから君は見ていろ」というのだ。これを考えた人は天才だと思った。なんともおおらかで安全な思想だ。見ているという体で酒を飲み、踊りに関する感想は酒の席でのものなので、そこそこで良い。実に危険の無い盛り場だ。

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